自宅警備隊員

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 さっき猫が出現した辺りに今度は、  人間の影だ!!!  うろちょろしている人間の影に、僕はベッドから引っ張ってきたシーツを頭からすっぽりかぶって、すりガラス越しに見せつけた。  どうだい、このお化け感・・・!!  動きの強弱をつけることで、シーツが不気味になびいてくれる。お化け感が増す!!  ちなみに僕の目の位置には、シーツに切れ込みを入れて前が見えるようにしてある。流石にこの非常事態にシーツを切り刻んで怒る親はいないだろうと判断したのだ。  5分ほどすると、人間の影はこちらをちらちら見て気にしつつも、ふらりと去って行った。 「はぁはぁはぁ」  僕は汗だくになっていた。シーツを被って走ってみると意外にしんどいものだ。  バサッとシーツをその場にほって、冷蔵庫に直行した。  牛乳をコップ一杯、一気飲みして天を仰ぐ。 「ぷはぁー!!!」  仕事の後の一杯は、幸福感と達成感でしかない。 「今日も無事に家を守ったぜ!」  にんまり笑ったところで、  ガチャ  扉が開いてお母さんとお父さんが帰ってきた。
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