【第一部】夫の生殺与奪の権利、いただきます エピローグ

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 真剣な色をしていたシルバーグレイの瞳が、ふっと柔らかく細められる。 「ヴィオレーヌ」  たぶん、今までで一番優しく名前を呼ばれた。  何も言えないで見つめ返していると、ルーファスがさらに甘い声で告げる。 「俺は、お前が好きだ」  通り抜けていった風がまた戻って来て。  ルーファスの、綺麗な金色の髪が風に乱されていくのを、ヴィオレーヌは目を見開いたまま、息も忘れて、ただ見つめ返した――    第一部 完
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