第二章

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第二章

2040年5月11日4:56 午後 高知県警にて――― 大林「作戦会議に...!」 勢いよく扉があく。 [動くな!] 誰だ...まさか、陸将が!? 井上「...まだ消そうとしているのか!」 [大きい声を出すな、清水の指示に従え。] 井上「清水...!?」 なんだ、SAT...? 目的は陸将? 私じゃないのか。 それはそうと、狙われているなら仕方がない。 恐る恐る、拳銃のセーフティーを外す。 ...今だ! [なに!?] 天井に威嚇射撃をすると、 部屋の中に銃声が響き渡る。 大林「戸塚、陸将!ここへ!」 SATの隙を見て、会議室の扉を開ける。 そして、全員が出たら扉を閉める。 大林「あぁ、だよな。」 もちろん、外にも敵はいる。 自衛隊らしき人たちが30人ほど固まっている。 井上「お前たち、私に従え。」 [了解。] え。 教え子か? やはり、自衛隊の仲間か。 自衛隊が襲ってきていたのか...。 SATと共に陸将を狙っていた? 前回の反省か?SWATよりSATの方が優秀だとやっと理解したか。 いや、ともかく逃げることを考えろ。 井上「こっちだ。」 早めに移動しよう、SATならすぐ扉なんて開けれるだろう。 後ろの扉から銃声が聞こえる、きっと銃でドアノブを壊しているんだろう。 県警から早く出なければ...! 井上「お前たち、状況は?」 「はい、国がTOの存在を陸将と共に消そうとしています。」 大林「存在自体が違法の特殊急襲部隊、TO。」 大林「消されて当然か。」 もうすぐ、県警からの脱出が完了する。 だが、当然。 待機しているだろう。 井上「お前たち、SATを頼む。」 「了解。」 井上「3..2..1、走れ!」 勢いよく走り出す。 戸塚、私、陸将が前だけを見る。 そして、足を動かす。 外にはSATが待機していた。 [待て!] 外はSATと自衛隊の銃撃戦が繰り広げられている。 銃弾が耳をかする。 戸塚「大林刑事!」 くっそ...。 急げ...急げ! 2040年5月11日5:21 午後 「乗れぇぇ!」 車から知らない男が声をかけてくる。 今は、この車に乗るしかない...! 大林「助かる...!」 バタン...。 一瞬町の音が聞こえなくなったが、直ぐに銃声が曇った音で聞こえた。 きっと、自衛隊はSATによって全滅だ。 数が数だからな...。 実戦経験も向こうが上だ。 井上「...。」 陸将は、正面から少し斜め上を見ている。 大林「そんで、あんたは誰だ。」 「あぁ、それ聞いちゃう?」 戸塚「我々が警察である限り、疑います。」 まぁ、疑うことが仕事だからな。 しょうがない。 「なぁ、大林。」 大林「!?」 「顔が真っ青だ、殺人鬼みたいだぜ。」 大林「お前は...!」
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