第二章

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後ろからパトカーが追ってきている。 赤色灯が光り、サイレンが鳴り響く。 [ザザッ井上陸将。] 窓越しに聞こえた声、それは。 井上「清水!!!」 清水さんの声だった。 だが、その声には同情と怒りがあった。 [陸将が...助けてくれたこの命、あなたに全て捧げました。] 井上「ちがうんだ...!」 [なのに...なんですかこれは...?] [ふざけないでください!戻ってきてください!陸将!] 彼女の声は少し、荒く、悲しさがあった。 井上「清水違うんだ...俺は...もう終わらせたいんだ...。」 陸将も涙をこらえ静かにささやく。 井上「もう!二度とだれも殺したくないんだぁぁあ!」 [じゃぁなんで協力しているんですかぁ!犯罪者とぉ!] 井上「一変は敵じゃないんだぁぁぁあ!」 [噓だあぁぁぁあ!騙されてるんだぁぁああ!] 2040年5月17日11:38 午前 一山「急ぐぞ...!」 勢いよく車が加速し、パトカーを置いていく。 井上「...清水、すまない。」 気づくと陸将の目には涙があった。 大林「私のせいだ、もう、私とは関わらなくていい。」 井上「いや...私には終わらせなければならない仕事がある―――。」 戸塚「じゃぁ、終わらせましょう。」 2040年5月18日6:38 午前 そうして着いたのは、高知警察署。 まぁ当然のように逮捕される。 現在は、取調室だ。 いい思い出がない場所だな。 大林「で?」 神木「やっと、捕まえた。」 タカシ「...。」 ----- 井上「誤解だ!」 清水「何がですか。」 一山「...。」 ----- そうして、取り調べを受けることになった。 まぁこれは、いいほうだ。 一番最悪なルートは、国に消されることだ。 こんな取り調べで済むなんて幸運にすぎない。 だが、陸将がどうかな。 TOのこともあるし。 今頃...タカシは平凡な毎日を送っているだろうか。 東京は今どんな感じだろう。 あぁ、恋しくなってきたな。 麻布警察署に戻りたいな。 2040年5月18日11:55 午前 大林「あぁぁぁあ!やっと終わったぁぁぁぁああ!」 清水「まぁ、牢屋の中ですけどね。」 井上「清水、お前の仕事は何だ。」 清水「...敵に話す必要はありません。」 一山「ピリピリしてるねぇ。」 戸塚「なんで俺も...?」 そんな感じで、今は仮で牢屋に入れられている。 本当のことを言っただけなのに...。 まぁ、仕方ないか。 一山が急に仲間になったとか、信じられるわけないよな。 そのまま時は過ぎた。 牢屋の中で―――。 現在 2040年5月18日20:24 午後 タカシ「お久しぶりですね、大林刑事。」 大林「あぁ。」
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