第三章

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2040年5月20日8:22 午前 もう、やだ...。もう、何もしたくない。 もう、どうでもいい。 俺は、何も託されていなかった。 全部...全部噓だったんだ。 ----- タカシ「...はぁ。」 一山確保から10分。 大林刑事は部屋にこもりきりだ。 多分、何日か出てこないだろう。 非常事態だ。 紫龍「おい...こりゃぁなんだ。」 紫龍さんのパソコンに映っていたのはwebサイトだった。 なんだ...これ。 そして、そのサイトに映っていた文字は。 意味の分からないものだった。 ===== 我々大林一族は、初代一ノ瀬の思想を引き継ぎ、計画を進める。 我々の計画は全7段階ある。 そして、今は2段階の途中である。 "日本の中心部を占拠し、無能を消す" これが第二段階の目標だ。 中心部がどこかわかるな? 前回は失敗に終わったが、今回は本気で日本をつぶす。 この計画は、上層部に利用されているバカどもを排除するためにある。 詳しい内容は、今日の午前9:00にここへアップする。 ===== 戸塚「これは...!」 かなりまずいかも。 大林一族の案件と言っても今回は段違いだ。 一族が本気で動いたら...この国は壊滅する。 いま、朝垣刑事が本部長へ電話をしている。 朝垣「もしもし、大林一族が動き出しました。」 [そうか...では、捜査を頼む。] 朝垣「捜査ではいけません!これは、国家危機事案です!」 [なにを大袈裟な、奴らは人間だ。] 朝垣「...話にならないな。」 [なんだt....] プツ―。 2040年5月20日8:31 午前 朝垣「これだから上層部は。」 平和ボケにもほどがあるだろ。 前回だって、大臣を暗殺されたし、港区のシンボルを多く破壊した。 奴らは、今度こそ本気だ。 前回は、単なる遊びに過ぎなかった。 これは...国家危機事案だ。 広瀬「とりあえず、6時まで様子を見ましょう。」 清水「そうですね。」 戸塚「朝ごはん食べましょうか。」 タカシ「そうだな。」 はぁ...。 大林刑事は部屋で何をしているんだろうか。 まだ、根に持っているのだろうか。 自分が本当の大林一族だったなんて。 実験で生まれた天才だったなんて。 相当なショックを受けているハズだ。 鬱になるのも無理はない。 2040年5月20日8:44 午前 タカシ「朝飯は食堂のオムライスに限る。」 戸塚「僕は唐揚げ定食っすね!」 はぁ、一族の詳細が上がるまであと約20分。 こんなことをしていていいのだろうか。 20分後、どんな詳細があげられるのだろうか。 そして、大林刑事は立ち直れるだろうか。
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