第三章

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2040年5月20日8:12 午前 同時刻:一山確保 居場所-不明。 そこには、二人の男がいた。 工場のような場所で、パイプが見え隠れしている。 「あぁあー、一山が確保されちゃった。」 「そうですか...一山はいい仕事しましたよ。」 「....そうだね、それに残機はいくらでもいるしね。」 鈴木「さて、動こうか...神谷(かみや)君。」 神谷「はい、鈴木(すずき)さん。」 まず最初にすること...。 仲間探しかぁ。 どうやって仲間探そう。 まぁ、とりあえず外に出ようか。 ----- 東京都港区 西麻布横丁 通りゆく人たち皆、スマホを眺めている。 神谷「みんな、俺たちのサイトに釘付けですね。」 鈴木「なるほどね...。」 国民は、我々のサイトを閲覧している。 ということは...サイトに上げれば...。 簡単じゃないかぁ、そうかそうか。 鈴木「戻るよ、神谷君。」 神谷「え。」 戸惑ったように彼は私についてきた。 ----- 鈴木「ってことで、よろしく。」 神谷「あ...はい。でも、これ警察にバレるんじゃ...?」 鈴木「工夫だよ。」 神谷「...?」 2040年5月21日5:00 午前 例のサイトへ書き込みをした。 この国に不満を持った者たちの覚悟を見る文だ。 こんな...クソみたいな政治を。 ===== 見ているか。 この国に不満を持った者たち。 我々はこの国を変える、君たちは手伝えるか? 本気でこの国に不満を持つ者たちよ、 哀れ、怒れ、集え。 住所と日時はこうだ。 "ukotanim nabuujubaza emuoyt2 f-1 前" 5/25 正午0:00 覚悟のあるものだけ集うことができるだろう。 ===== 神谷「なるほど...暗号にするんですね。」 鈴木「立った少しの工夫さえすれば、簡単にバレるようにはならない。」 それで...こんな書き込み一つで仲間が集まるのだろうか。 かなり難しい暗号だけど...。 鈴木「まぁ、大丈夫でしょ。」 軽いなぁ...まぁ、鈴木さんらしいかな。 2040年5月25日0:00 正午 集合当日、集合時間。 そこには、意外にも6人ほどの人がいた。 神谷「まじか...。」 鈴木「ね?いっただろう?」 神谷の耳元でワクワクしたような声で囁く。 ここにいるのは、 青いジャージの男。 ジーパンで赤いTシャツの男。 黒いズボンに黒い服の男。 赤いジャージの男。 黒いズボンに白いTシャツの男。 白いズボンに白い服の女。 さて、集まったことだし。 もう始めちゃおうかな。 深呼吸をし、深く息を吸ってから声を出す。 鈴木「よくわかったねぇ、みんな。」 鈴木「網代公園前だなんて。」
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