第四章

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2040年6月2日11:38 午前 広瀬「いいね...その表情。」 広瀬「一山。」 なんだ...広瀬。 一変「お前は...裏切ってないよな...?」 噓にきまってる、広瀬。 お前は...前から...一緒に。 広瀬「いいや、僕は君にバッドエンドを上げたい。」 一変「そんな...じゃぁ、今までのは...。」 広瀬「あぁ、刑事との捜査は楽しかった。」 広瀬「ケド...足りなかった。」 広瀬「僕はね...救いようのない世界が好きなんだ。」 ゲームのバッドエンド、主人公の闇落ち。 そうだろう? 広瀬「あの時の絶望的な表情。いいよねぇ。」 広瀬「だからさ、気に入っていた刑事に...」 やめてくれ...噓だ。 そんなこと...あっていいのか。 一変「それ以上言うな。」 広瀬「零課との活動も楽しかった。」 広瀬「みんなとの昼食もおいしかった。」 広瀬「僕に...そんな人生を歩ませてくれてありがとう。」 やめろ...。 広瀬「全ては君なんだよ...大林刑事。」 もう...やめてくれ。 一変「あぁぁぁぁぁああ!」 一変「それ以上喋るなぁぁぁあ!」 もう限界だ...。 ダメだ...。 体が...いうことを聞かない。 広瀬「そんな、感情に身を任せてはいけないよ。」 怒り狂った俺の肩を、広瀬は折った。 痛い...痛い痛い! あぁ...もうやだ。 なんで...なんでこんなことに...。 一変「戻ってきてくれよ...広瀬。」 広瀬「いやだ、僕はもう決めたんだ。」 広瀬「こんな、平和ボケしてる面白くもなんともない国を変えるって。」 なんだよそれ...おかしいって。 目を覚ましてくれ...広瀬。 一変「目を覚ませ...お願いだ。」 広瀬「あっはは!最高その顔!もっと見たいよね...!」 広瀬「その顔が...もっと歪むのを...この目で...!」 お前は...洗脳されてる。 やめてくれ。 帰ってこい。 目を覚ませ。 お願いだ...これ以上。 仲間を失いたくないんだ...。 タカシ「戻ってきてください...広瀬さん。」 戸塚「...。」 そんな願いは、叶うわけがなかった。 広瀬は七瀬を撃ち殺した。 広瀬「僕と刑事以外...いらない。」 広瀬「君はー、特に仕事してないもんね。」 広瀬「"さよなら"」 僕と刑事以外?となると...一山も...! 一山は今、放心状態だ。 かなりまずい!殺されてしまう...! 一変「一山!」 とっさに一山を俺とともに飛ばす。 左足に被弾した。 痛い...! 広瀬「なんで...助けるの?」 広瀬「あー、主人公の最後のもがきね。」 広瀬「そういうの...救いようがなくて好きだな。」
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