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2040年5月11日4:22 午後
春日「所詮、殺人一族だもんな?」
戸塚「やめてください!」
いや、いいんだ戸塚。
差別はなくならない。
人の考えが一つじゃない限りね。
成田「今は、落ち着くときでしょう?」
落ち着いた口調で話すと、戸塚が不思議そうに何かを持ってきた。
戸塚「封筒が届いてるんですけど...何も書いてないんです。」
封筒の中には、小さな紙切れが丁寧に四つ折りにしてあった。
紙切れを開くとそこには、きれいな字で"D.C."と書かれていた。
戸塚「ダ・カーポ?」
有田「なんすかそれ?」
D.C、、、か。
なるほどな。
大林「音楽記号で始めへ帰ると言う意味だ。」
始め、、、ね。
落ち着いた雰囲気で、戸塚と一緒にパトカーへ乗り込む。
赤色灯が赤く光り、耳を通り抜けるようにサイレンが聞こえる。
大林「然るべき時、、、か。」
最近の既視感はこれだ。
やはり、14年前と同じ。
大林一族、、、。
なんなんだ。
いつまで続くんだ、この悪夢は。
戸塚「どこいくんですか...?」
大林「んー、高知県警。」
最近の既視感、、、やはり大林一族がまだいるのか。
また、記憶が夢として反映されるようになった。
一族の行動と何か関係があるのだろうか。
戸塚「大林って苗字の人、全員が人殺しってわけじゃないですよね
最近の俳優も大林って苗字っすよ。」
えぇ、そうなのか。
あまりテレビ見ないからな。
大林「そうだな、、、大林は洗脳教育を受けて殺人鬼へ成長するんだ。」
大林「だから、洗脳が行き届かなかった分は、
人殺しじゃない普通の人間として育つ。」
自論だけど、、、。
一族全体に洗脳なんてできるはずない。
いつか、どこかで途切れるハズだ。
戸塚「洗脳って、、、すごいんですね。」
大林「あぁ。」
ブレインウォッシングまたの名を、洗脳。
強制力を用いて人の思想や主義を根本的に変えさせる。
一ノ瀬の思想を、頭の中へねじ込まれる。
天才以外はいても意味がない。
そういう考えを毎日、毎日、頭にねじ込められる。
きっと、毎日が苦痛だっただろう。
大林「一ノ瀬、、、。」
ハンドルを強く握った。
信号は赤だった。
戸塚「もうすぐですね。」
大林「あぁ。」
信号が青になり、ブレーキを抜く。
アクセルに力を入れて少しづつ加速していく。
65km/hで一刻も早く走る。
色んな書類が入っているファイルを横目で見る。
大林一族からであろう、D.Cと書かれた紙きれも入っている。
戸塚「もし、一族から刑事へ送ったのなら、
なんで大林刑事が、高地にいることを知ってるんでしょうね。」
いるんだろうな。
また、"身内"に。
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