私はまだ旦那様に会ったことがない

2/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
 執事に言われた。 「旦那様の妾になってくれ」 「嫌です」 「お前がいないと旦那様が不機嫌になられる。困るのだ」  弱る私の足元、旦那様はだらしなく腹を見せ寝転がっている。執事に「ホラ!」と胸を張られため息が出た。 「慣れているだけです。飼っていたので」 「飼っていた?」 「はい、犬を」 「犬?」
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!