6610人が本棚に入れています
本棚に追加
拓さんがその時のことを思い出して、「ククク」と笑っている。
「えー、ダメでした? 拓さん、すごく喜んでくれたと思ってたのに」
「もう本当に最高だった。自信を取り戻した美月が、俺のためにあんなに大胆なことしてくれるなんて……あの時の乱れた美月を思い出したら、もう勃ちそうだな」
「もう! 拓さんのエッチ!」
「だって、本当に可愛かったんだぞ? そうだ、今日ウェディングドレスを脱いだ美月は、どんな美月になってくれるの?」
ニコニコしながら拓さんが回答を待っている。
「もうドレスはとっくに脱いでますけど。そうですね、ウェディングドレスを脱いだ私は……あなたのことが大好きな、あなただけの妻ですよ?」
「フッ そうだな、可愛い妻は俺が独り占めだ」
そう言って、拓さんは瞼の上にちゅっとキスを落とした。そのまま私は、拓さんの甘い誘いに応じていくーー。
拓さんは、着飾った私だけじゃなく弱い私も丸ごと愛してくれた。そうやって愛される中で、私も“ありのままの自分“を好きになれた。
ーードレスという「非日常」を脱いだら、
拓さんと一緒に生きる「日常」に、沢山の幸せが詰まっていたーー。
fin.
最初のコメントを投稿しよう!