ドレスを脱いだら

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拓さんがその時のことを思い出して、「ククク」と笑っている。 「えー、ダメでした? 拓さん、すごく喜んでくれたと思ってたのに」 「もう本当に最高だった。自信を取り戻した美月が、俺のためにあんなに大胆なことしてくれるなんて……あの時の乱れた美月を思い出したら、もう勃ちそうだな」 「もう! 拓さんのエッチ!」 「だって、本当に可愛かったんだぞ? そうだ、今日ウェディングドレスを脱いだ美月は、どんな美月になってくれるの?」 ニコニコしながら拓さんが回答を待っている。 「もうドレスはとっくに脱いでますけど。そうですね、ウェディングドレスを脱いだ私は……あなたのことが大好きな、あなただけの妻ですよ?」 「フッ そうだな、可愛い妻は俺が独り占めだ」 そう言って、拓さんは瞼の上にちゅっとキスを落とした。そのまま私は、拓さんの甘い誘いに応じていくーー。 拓さんは、着飾った私だけじゃなく弱い私も丸ごと愛してくれた。そうやって愛される中で、私も“ありのままの自分“を好きになれた。 ーードレスという「非日常」を脱いだら、 拓さんと一緒に生きる「日常」に、沢山の幸せが詰まっていたーー。 fin.
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