加速するヤキモチ 〜side拓〜※

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加速するヤキモチ 〜side拓〜※

最近、やたらと亮がうちに来るようになった。この間美月と話したからなのか、俺ともっと会話の機会を取ろうと思ったのか、なぜなのかよく分からない。 ただ、亮は美月だけには久しぶりに素を出せたようで、2人のやりとりを聞いていると『気の置けない関係』になっていることに俺は少し焦っていた。 「亮さん、そこのワイン取ってくれません?」 「はぁ、自分で取れよ」 「え、目の前にあるんだから良いじゃないですか! 本当意地悪だなぁ」 美月は、俺に対して雑な態度では接しない。でも、返って「亮にはそれをするのか…」と気になってしまった。 「よし、3人でマリカーしようぜ」 「え、今から?」 「負けた人が追加のお酒を買いに行くってことで」 「というか亮さんも拓さん並みにお酒強いなんて、びっくりしました……」 「あれ、美月、勝つ自信ないの? もうマリカーしないでお酒買いに行ってくれる感じ?」 「はぁ? やるわよ! 拓さん、2人で亮さんをコテンパにしましょう!」 「美月がもし負けたら、俺が一緒に買いに行くよ。酔ってて1人じゃ不安だし」 「拓さん、それじゃ勝負にならないです! 私頑張るから!」 美月が酔っ払い始めているのも心配だが、真剣勝負ということらしい。俺も一肌脱ぐか。 ……と思ったが、なぜか俺はゲームに負けてしまった。2人が強過ぎるのか? 2人きりで部屋に残すのは心配だったが、酔った美月を連れ回すのも気が引ける。一人でサクッとお酒を買いに行くことにした。
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