加速するヤキモチ 〜side拓〜※

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「うん。それで、お仕置きされる覚悟はできてる?」 ヒッと小さな悲鳴をあげていたが、知ったこっちゃない。こんなにヤキモチを妬かせるなんて、いけない彼女だ。 「美月、こっち向いて」 「え、でも、エッチしたら亮さんに聞こえちゃう……」 「良いんだよ、聞かせておけば」 「やだ、それは、恥ずかし過ぎる……」 「じゃあ、頑張って声我慢して?」 そう言って、ベッドに腰掛けていた美月を押し倒した。 亮の表情を見て、俺はすっかり余裕が無くなってしまっていた。自分の彼女なのに、取られてしまうんじゃないかって。 美月の赤く染まった頬や可愛らしい唇、滑らかな肌と首筋……全てに自分の唇を落としていく。たまに吸いつきながら、美月に痕をつけていった。 何度も吸いつかれて、さすがの美月も涙目で俺を睨んでいる。 「拓さん、いっぱい痕つけてるでしょう?」 「うん、俺のって印をいっぱいつけておかないと。変な虫が近づいてこないように」 「もう。拓さん以外、見えてないのに」 そうやって、すぐ俺が喜ぶようなことを言う。美月はどれだけ俺を翻弄しているのか、君の言葉や行動一つで、どれだけ俺が一喜一憂してしまうのかを知らないんだ。 「俺も、美月しか見えてない」 「んっ……」 何度も角度を変えながら、美月を味わうようにキスを繰り返していく。 そして深く舌を交わらせれば、美月はどんどん気持ち良くなって声が我慢できなくなってしまうことを俺は知っている。 今日はなんとか我慢しているようだけど。
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