俺様課長と、デート①

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「わぁ、綺麗なカクテルですね。もしかして、ミモザですか?」 「はい、ミモザです。バーが初めての方でも飲みやすく、最初の一杯としておすすめです」 「ありがとうございます! 美味しそうです」 拓さんの目の前にもカクテルが出される。 「拓さん、そのお酒は何ですか? ライムが沢山入ってておしゃれ」 「これはジンリッキーだよ。甘さ控えめで飲みやすいんだ」 「へぇ、ジンリッキーって言うんだ」 「松本さんはいつも一杯目がジンリッキーなんですよ。その後はウイスキーですね」 早速、二人でカクテルを飲み始めた。マスターは他のお客様の対応もあって、二人だけの時間が流れている。 今なら疑問に思っていることも、お酒の勢いに任せて何でも聞けそうだと思った。 「……拓さんは、何で私に好意を持ってくれているんですか? 会社以外で話したのは銀座の数十分ですし、不思議だなと」 「初めて会った日に、美月に一目惚れしたんだよ」 「え、あの日に!?」 (私も拓さんに一目惚れしてたけど、まさか拓さんもだったんだ……) 「実際に話してみても、仕事に対する姿勢とか中身もしっかりした子だなと思った。仕草とか表情を見ていても、可愛らしい部分と大人びた部分があって、見ていて飽きない。もっと知りたいと思うようになった」 「あの短時間で、すごい観察してますね……でも、ドレスを脱いだ後の私は、結構だらしなかったりしますよ?  ホステスの勤務を終えた後、夜中にひとりで牛丼屋に行ったりしてましたし。土日は何もしたくなくて、ぐうたらしてますし」
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