俺様課長と、デート①

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「はい、私千葉出身で、しかもすごく田舎なんですよ。ぞうの国って千葉県民からすると名前は有名なんですけど、私調べだと実際には行ったことがない人も多いかもしれないです。  銀座のようなムードは無いですけど、私が好きな場所ってそういう所なんですよねぇ…」 「あはは、いいね、最高! 自然の中でぜひ愛を育んでくださいな。車移動だったら、色々話もできそうだしね。  あと、これは私の主観なんだけど、課長クラスで今回の企業買収に関わってるって、もちろん仕事ができるからもそうなんだけど、出世街道に乗ってるとか実はどこかの御曹司とか、なーんかありそうな気がするんだよね」 「あ、それ、私も思ってました。南さんもそう思います?」 「うん、だから、誰かに取られちゃう前に、後悔なく思いっきりぶつかってきたら良いよ!」 「そうですよね。まずは週末デート、自分から誘ってみます!」 南さんの後押しもあって、拓さんと向き合おうと気持ちが固まった。 動物や自然が苦手な人もいるし、そこは無理して合わせてもらいたくない。LIMEではなく直接話して、拓さんがどういう反応をするか見ることにした。 拓さんには「帰り少し話したいのですが、お時間ありますか?」と連絡しておいた。 ***
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