俺様課長と、デート② ※

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「……私、子供じゃないし」 「ほら、早く行こう!」 象だけではなく、カピバラやプレーリードッグ、レッサーパンダ、ペンギンなど様々な動物がいた。 飼育されている象は10頭おり、餌やり用のバスケットを購入して2人で餌やりもした。 「おぉっ 象の鼻息がすごい」 「あはは、拓さん怖がってるじゃないですか」 「いや、結構、鼻息の荒さにびっくりするよ。美月もやってごらん」 「はい……わぁ、本当だ。ちょっと怖いかも。でもすごい、距離が近くて楽しいです」 ちょうどショーも始まるということで、象によるパフォーマンスショーを見た。 「ショーの後に、象の鼻も触れるなんて!」 「象の鼻、初めて触った……」 「私もです! 子供たちも楽しそう」 隣にある『サユリ・ワールド』に移る前にグッズショップを見ていると、拓さんが「何か記念に買ってあげるよ」と声をかけてくれた。 せっかくなので、ショーに出演していた象のぬいぐるみを買ってもらうことにした。自宅に飾っておこう。 その後、トゥクトゥクでサユリ・ワールドまで移動した。中に入ると、ぞうの国より動物との距離が近く、本当に驚いた。 自分の足元でカピバラが行ったり来たりしているし、目の前でカンガルーやうさぎが自由に歩き回っている。 「ここは……距離感がバグってますね。こんな動物園、見たことない!」 「あぁ、面白いな。そういうコンセプトなんだろうけど。あ、奥にアミメキリンがいるから、行ってみよう」 「拓さん、匂いとかアレルギーとか、大丈夫ですか?」 「今の所大丈夫。それより、早くキリンにも餌やりしようよ」 象の時と同じように、餌が入ったバスケットを購入する。キリンの顔が目の前にあって、ものすごい迫力だ。
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