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拓さんの腰の動きが、激しさを増していく。
衣擦れの音やギシッギシッというベッドの軋む音、そして乱れた呼吸と喘ぎ声だけがこの部屋を支配していた。
「あっ…あっ……も、だめぇっ」
「うっ…イクッ……!」
ゴム越しに拓さんの熱が打ち放たれ、抱き合いながら私もそれを受け止める。
すっごく気持ち良かった……。
一目惚れで好きになって、体の相性もばっちりだなんて、そんな奇跡ってあるんだろうか。
拓さんがゴムの処理を済ませたと思ったら、また私の上に覆い被さってきた。
「美月、なんか全然治らないんだけど」
「え、いまイッたばかりじゃ」
「喘ぐ美月が可愛い過ぎて、それ思い出したらまた勃ってきた」
「えぇ…!?」
私の戸惑いなんて有無を言わさず、第二ラウンドが始まってしまい。その後も「もう汗いっぱいかいたからシャワー浴びたい!」と言ったのに、シャワーを浴びてる最中も拓さんにいじめられて……。
その後も、今が何時か分からなくなるくらい、拓さんに貪られ続けた。
「拓さんって、絶倫……?」
恐る恐る尋ねる。この性欲に毎回耐えられるのか、次は別の意味で不安になってきた。
「いや、元々淡白な方なんだけど、こんなに時間も忘れて抱いたのは初めてだな。美月の体がふわふわで気持ち良過ぎて……やばい、また勃ちそう」
「むっ、無理! 拓さん、もう寝よう? 絶対もう2時とか、3時だよ」
「はは、そうだな。でももう少しだけ」
拓さんの「もう少しだけ」に戦慄していると、後ろから挿入された状態で、限界を迎えた私は寝落ちしてしまった……。
今日は紳士だなぁと思っていた彼も、ベッドの上では優しくてかなり強引な、愛しい「俺様課長」だった。
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