急展開

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<side美月> 「……一日の間にそんなことがあったんですね。びっくりしました」 「あぁ、俺、結構頑張っただろう?」 「頑張ったなんてもんじゃないですよ! しかも一睡もしてないですよね? もう今日は早く寝てください!」 拓さんと2人でビーフシチューを食べながら、今日何が起こったのかを教えてもらった。 一睡もせず動き回って、全ての調整を終えたというから驚きだ。 しかも、これから知り合いの広告業界の人にも根回しをすると言うんだから、恐ろしい……。本当に敵に回したら怖いタイプだ。 「そうだな、流石に今日は早く寝ようかな。でも、1日頑張ったからご褒美が欲しいな〜」 チラリとこちらを見て、何かをおねだりするような表情だ。私に出来ることなら何でもしよう。 「私に出来ることであれば、何でもしますよ! マッサージでもしましょうか??」 「いや、マッサージも良いんだけど、一緒にお風呂入りたいなぁって」 「え、お風呂……? それ、拓さん休めます?」 「美月、何言ってるんだ。お風呂は疲れを取る場所だよ。休む以外に何かある?」 「い、いや、ですよね」 「なんかやらしいこと期待してくれた?」 「いえ!期待してません!!」 プッと吹き出す拓さん。私は恥ずかし過ぎて、穴があったら入りたい……。 ビーフシチューを食べてお腹も満たされた私たちは、一緒にお風呂に入ることにした。 ***
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