新天地

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「そうだ、今週夜にこのチームで向原さんの歓迎会を開きましょう!」 「お、良いっすね!俺は肉が食べたいっス」 「一木君、向原さんの歓迎会なのに、何であなたが自分の食べたいものを申告してるのよ」 「あ、すみません、つい」 「ふふ、お肉も良いですね! このエリアの飲食店があまり分からないので、おすすめの場所とかあれば是非教えて頂きたいです!」 「オッケー、じゃあ私の方で何件かピックアップするね」 「「さすがリーダー!お願いします!」」 「一木君も大塚さんも調子良いんだから〜 さぁ、仕事仕事!」 パソコンの設定といった入社手続きから始まり、オフィス見学、チームでの業務内容を教わって、あっという間に1日が終わってしまった。 帰り際に受付を覗いてみると、まだミカさんがいたので声をかけてみた。 「お疲れ様です」 「あ、お疲れ様です!」 名札を見ると「三木谷 果林(Karin Mikitani)」と書いてあった。ミカさんの本名は、果林さんだったのか。 「果林さんって言うんですね! ここでお会いできると思ってなくて、びっくりしました。あ、私のこと覚えてましたか…?」 「もちろん覚えてますよ! ここで会えると思ってなかったので、びっくりしました。えーと、ナナさん本名は……?」 「向原美月です」 「美月さんって言うんですね! 良かったら、今度社食で一緒にランチしませんか?」 「是非! あ、連絡先渡しておきますね」 そう言って、早速ランチの予定を取り付けた。仕事の話も聞いてみたかったし、純粋に仲良くなれたら良いなと思っていた。 果林さんとのランチも、チームメンバーとの懇親会もとても楽しみだった。 ***
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