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「音吹くん、一緒にキルストやってくれる人が見つからないってずっと嘆いてたじゃん?」 「そうなんだ」 「先輩とかも手当たり次第当たりまくっては玉砕してたんだけど、なんと、やっと相方が見つかったんだってさ」 「へぇ」 「同期の谷元くん。実は彼、隠れキルスタンだったんだって! ヤバくない?」 「あっそ」 「あ……ご、ごめんね? 興味なかった?」 「興味ない」 「……ごめん」  気まずい空気(俺のせいだけど)を払拭するため、サクッと曲を選び機械本体へと転送する。  イントロが流れ始めると奏は「わっ、Show-Way!」と即座に笑顔になり、聴き入りモードに入った。相変わらず扱いやすくて助かる。  それにしても。  俺はなぜ、こんなに音吹の奴のことが嫌いなのだろう。 「たぶんそう きっとそう これは運命ってやつなのさ oh,baby I love you……」  まさか本当に、前世から仕組まれた運命の宿敵だったりするのだろうか。  なんて、くだらない考えをかき消すように、奏の手拍子に合わせて俺は声を張り上げた。
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