epilogue 好き

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 ぐいと、湯の中で体をひきよせられる。新堂、怒ってる?  臀部に手が這う。くぼみをたどって、窄まりに指がたどり着く。 「あ…ん、やだ」  体をよじろうとする。まだ、食事もとっていないのに。 「だめっ…」  口の中にも、舌が入り込んでくる。自分のもらす声の甘さに驚く。ひさしぶりの粘膜は、どこもかしこも反応してしまう。 「裕貴」 「…ん」 「なまえよんで」  なま、え? 「ファンにだって苗字なんかで呼ばれてないのに」  敏感なところをすぐに探り当てる中指はいじわるだ。 「しんどー、なんて呼ぶのは裕貴くらいだ」 「やっ…やだ…!」 「なんで」 「…無理だからっ…!」  そんなはずかしいことはできない。もう一年半、ずっと新堂と呼んでいるのに今さら。  何度もキスされると、そのたび意識が飛びそうになる。 「いくとき、名前呼んで」 「…ん、や、やだ…」  だが実のところ、大してふれられてもいないのにもういってしまいそうだった。指だけなのに、体の芯がじゅくじゅくにとけていく。 「…よーじ、」  それに、新堂の膝に乗り上げた姿勢のせいでわかりすぎるほどわかる、裕貴と擦れ合う新堂自身の熱さ。余裕のない色をした瞳。 「もっと呼んで」  本当は、ライブですごくかっこよかったと伝えたかった。 「…燿司。すき」  俺のものだ、と強く感じて抱きしめた。

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