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「嫌ですわ」
広間に響き渡る声。
それには皆、言葉を失った。
「………ぁ」
「なっ……何故だッ!?」
「先ほども申し上げましたが、わたくしやペイスリーブ王国に何のメリットが?わたくしはギルバート殿下とペイスリーブ王国のためにしか力を使うつもりはありませんから」
アシュリーは最初から話し合うつもりなどない。
心がこもっていない上辺だけの謝罪を受けたところで何も意味はなかった。
「なっ……!我々はちゃんと謝罪をしたではないか!」
「そうですね。ですが、わたくしはあなたたちを許す気にはなれませんでした」
「……っ!?」
「あなたたちが死ぬほど嫌い……大っ嫌い」
そう言ってアシュリーは笑みを深めると、サルバリー国王たちは怒りに肩を震わせている。
オースティンの体からは力が抜けて、ついにはその場に膝を突いてしまう。
「オースティンッ!?しっかり……!」
「きっ、貴様ッ!絶対に許さん!許さんぞ……っ!」
「なんて人なの!悪魔だわ……あなたは悪魔よっ」
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