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ギルバートは楽しそうに手を合わせるアシュリーの姿を見て満足そうに笑った。
「……ねぇ、アシュリー」
「なぁに?」
「この件が終わったら、結婚式はどうしようか?」
「ギルバート、あなたはどうしたいの?」
「盛大な結婚式を開くのも楽しいかもしれないと思ったんだけどね……美しいアシュリーを見せびらかしたいけど見せたくない。複雑な気分だ」
「フフッ、でも国王陛下も王妃陛下もあなたの結婚式を楽しみにしていたわ」
「……そうだね」
本来ならば盛大に行われてもいいはずのギルバートとアシュリーの結婚式はまだ待ってもらっている。
「アシュリーが結婚式で本当の笑顔を見せてくれるまで僕はがんばらないとね」
「あなたの都合の良いように進めてちょうだい。わたくしはあの人たちが地獄のような苦しみを味わえばそれでいいの」
「アシュリー……」
「そのための協力は惜しまない。何でもする。何でもね……」
「アシュリーの気持ちはわかった。でも無理だけはしないでほしい」
「…………」
「今はただ幸せそうに笑っていてくれないか?」
「……わかっているわ」
「絶対に一人で思い詰めないで。僕に全部話して……お願いだ、アシュリー」
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