第三章

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「それにしてもあいつ遅いな...」 シンジはポケベルを確認する。 「ったく。まだ連絡ねぇな。ごめんね待たせて。俺だけじゃ退屈だよねごめんね。」 「いえ!全然全然! あのぅ、シンジさんって仕事は何されてるんですか?」 美咲が上目遣いで聞く。 「俺は大学の研究室にいるよ。教授の助手みたいなかんじだな。 あとで来るツレは幼なじみで、あいつは高校中退してからずっと働いてるよ。」 「研究室?助手?へぇ...なんか世界が違うなぁ」 美咲が潤んだ瞳でシンジを見ている 「看護師の卵だって俺にしてみれば世界が違うよ。だって未来の白衣の天使だろ?」 そういうとシンジはウィンクをした。 あぁもうこれは...美咲落ちたな... そう思って美咲を見ると案の定、お酒も少し廻っていたせいか口を半開きにしてぽーっとしていた。
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