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 もちろんこのような飛行機墓場はデビスモンサン空軍基地だけでなくあちこちに点在していることもまた知るはずである。  にとろと彼女の友達の猫たちは大型の軍用機が、山のように険しい場所の、その頂上でぽっきりと機体が折れた箇所を好んで午睡に使っていた。日差しは強いが、基本的に狭い場所が好きな猫独特の特性で、のほほんとした長閑(のどか)なひとときを過ごすことができるのだった。  だが、ドーンというポータルを通過した音とともに、重装甲歩兵、通称ジャガーノートまたは亀と呼ばれる敵二名からの襲撃を受けた。重装甲歩兵は文字どおり全身を分厚い金属やセラミックなどの合板製の装甲で守り、移動速度は遅くなるものの、反撃が難しい相手だった。強いていうなら弱点は目を守る厚い透明なパーツとかなり曲げたときの関節部である。  しかもドーンという音はまたしても響き、遠めの航空機の残骸からまた二名の重装甲歩兵が出現した。  にとろ達はすぐに目を覚まし、にとろはまず親しい猫達をすべて(サント)パルーシア学園へ帰る魔界ポータルを通じて避難させたのを確認してから、最後に魔界ポータルをくぐり抜けた。    これが現在時(プレゼント・タイム)に繋がってくる。
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