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6話 VSエイヤ
テオ探しと攻略をしていると数分であのテオを見つけた。
どうやら疲れたのか寝ているらしい、、、こいつ一回しばいてやろうか。
しばらくするとテオが目を覚ましたのだが、、、
「ガハッ」「ぐふっでしゅ、、」
「、、、はぁ、、、なんで面倒なやつくらっちゃうかな?うちのやつは」
凶暴化の呪い。と鑑定に書かれていた。
「凶暴化、、、確か攻撃力上昇の代わりに攻撃が単調化、スピードも速くなるが知能の低下により味方にもダメージを与えてしまうというくそみたいなバフ、、、その代わり一人の時に使うとかなり強い、、、だとかだったか?あいつにそんな力はねぇ、、、となるとこの世界樹的なものが原因か、、、いいぜ、解析ついでにどこまでやれるか、、、やろうか!バカテオ!」
「グルゥゥゥ!」
そうして僕と彼女の戦いは始まった。
やはりと言うべきか。戦闘が始まってから小細工なしでただ近距離にいたら爪で攻撃もしくは捕食をしようとしてくる。
で、少し離れると小さな魔法、、、と言っても中級魔法を弾幕系シューティングのように幾千万も放ってくる。
一撃でも喰らえばこっちは致命傷だってのに、
「少しは遠慮しろやこのバカドラゴンが!こっちは殺さないようにしながら倒さなきゃっていう面倒なことしてんのにお前だけ俺を殺すかとかまじで舐めてんだろ!」
流石にきついと思い離れる。
だが1番厄介なのはこの距離、、、遠距離なのだ。
「またあれがくるか、、、一回試すか、、、
【魔術創造】 音とは振動、、、空気の揺れからくるもの、、、だがしかし、、、我の神域入るもの全ては絶対に乱れを許さぬ!
音魔術 音無魔壁!
そして!我が視界に入る悪なるものよ!邪というものは我が視界から消え去れ!
聖光魔術 ホーリーリセット!」
「グルゥゥゥァ!」
超音波による攻撃と毒のブレス。
どちらも先程まで音速移動で避けていたけど、、、流石に創造した方か早かったな、、、
「でも、、、これでやっと同じ立ち位置だ、、、ロ?」
そう呟くと同時に俺の魔術が食べられた。
「って?え?魔術って食べられるのか?いや、でも大気中の魔素は現世でいう放射能、、、放射能の塊を食べたということ、、、それが人間や動物に毒だったとして元々無機物であるスライムにそんな常識は聞かないか、、、」
近づいてきたのは見えていた。だがまさか食べるなんて、、、いや、やばくね?
「いやいや、考える時間くらいは取らせてくれないかな!流石の僕でも死ぬぞ!」
そんなことを思案しているとその口は俺の目の前までやってきていた。
「ッ!右!」
咄嗟の判断で横に飛びなんとか難を逃れるが、、、
「想定外だ、、、ここまで強いなんて、、、もう少し甘やかしとけばよかったか?ま、そんな甘い言葉吐くほどやわではないがな、、、
《剣術スキル 発動 剣技 乱レ桜ノ舞》!」
また食おうと口を開けて近づくテオに対して俺は舞う。
ただ美しさを求めてではない。
そこには綺麗さを求めていない。
ただ無情に無慈悲に殺す道具として必要なのは殺すための力と速度そして鋭さ。
その剣は確かに流れるように綺麗だったがそこに桜のような光はないようにテオは見えていた。だが、その暗さからか。
好奇心でテオは触れる。否、触れてしまった。そこで見えてしまった。その本領を。確かに先程までは無色だったのがテオが触れたことにより刀身が赤くなり桜のように色が舞う。
それは乱れ舞う桜のように。そして見入ってしまったテオはーーー気づかなかった。それはすでに終わっていることを
「、、掛かったな。間抜けドラゴンスライム!、《剣術スキル 発動 剣技、、、
蜃気楼》」
それと同時に彼女は寝てしまった。峰打ち、、、まさに早業で彼はそれを繰り出した。
「ふぅ、、、さて、やっと終わった、、、じゃ、そろそろ行く、、、おいおい、、、もうやめてくれよ、、、ボスラッシュってのはレベルがせめて平均メンバーと同じくらいが常識だろ、、、なんならこっちソロだぞ、、、なぁ、、、朝奈、、、」
僕はその場をテオを抱えて全力で翔飛する。
その刹那、僕のいた場所にはクレーターが出来ていた。
「図体がデカくない分、、、動きが俊敏で刀も聖剣だから殺傷性マシマシ、、、ボスラッシュはやり直しがあって初めて成立するんだぜ?休ませろや。」
そのクレーターにいたのは紛れもなく朝奈本人だが、、、
「お前もか、、、凶暴化、、、はぁ、、、面倒な、、、ガフッ、、、いやいや、、、そうは思わないだろ、、、」
今1番マークを外してはいけなかったものを忘れていた。
「怪我あって、、、2対1、、、そしてどちらも王、、、それも二つ、、、4対2、、、そして剣聖と勇者、、、いやいや、負けすぎだろ、、、こうなったら、、、勝負してやらァ!」
そして圧倒的不利な戦いに僕は身を投じた。
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