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7話 不利 無理? 無知? 予知 余裕。
「さて、どうしたものか、、、傷は深くない、、、聖魔法を使うにしても言葉を覚えるのは時間がかかるし、ゴリ押し二人組にそんな暇はない、、、そして勇者の加護を持っているとなるとしたら、、、いままで魔王が倒してきた勇者の何倍も強く、、、その魔王を倒した勇者よりも強いってことだ、、、ならすることは簡単だよな?
《剣術スキル 発動 剣技 奉天神影一閃》」
その場からすぐさま逃げ出して壁へと走る。先程の場所には朝奈。そしてテオが先ほどいたところには
「神王人、、、ま、人だから効いてなかったよな、、、でも刺したのは、、、お前、あいつの手下だからだろ、、、それに、、、お前は俺の創造した魔人を吹き飛ばしたな、、、バレないように煙という演出を出し、短時間で潰した、、、だが、、、一つおかしいと思ったのはそこだ。一瞬二つの影が見えた、、、お前がやったのは見えていたんだよ!」
いつもと違うミウラがいた。
「、、、はぁ、騙せていたと思っていたのですが、、、そうですよ。マタリ様は貴方を殺したと思っていたようですが、、、私はそうは思えず貴方を見にきたのですよ。ま、案の定見つけたところでそこの朝奈ってのに勘付かれそうになったのですが、、、」
「ほう、、、ということは、まだ報告してないわけだな?」
「ええ、今から消えるわけですからね」
「ああ、、、お前がな!
《剣術スキル 発動 剣技 無炎優炎》」
「だいたいさっきからおかしいのですよ!魔法はしっかり同じなのに剣技だけバラバラで今思いついたかのような!それに剣技は“スラッシュしか技はない”のに!」
「それは言っちゃダメだろ?」
口を封じるかのように斬撃を飛ばす。
「くっ!貴方は、、、貴方はなんなんですか!エイヤァ!」
「俺は俺だ!スイトウエイヤ!強いていうなら、、、お前らが馬鹿にしていた魔使だ!」
「チッ!ふざけるなァァァァァア!」
聖剣を持って走ってくる。だがその動きはカクカクとしていたり、急に消えたりして不規則な動きに俺は不気味と感じつつも、
「剣術スキル 発動 剣技」
「なっ⁈それは、、、隠しの、、、もの、、、なのに、、、」
それを聞いてミウラは動揺する。どの世界でも心眼の使い方は似たもの。相手の動きを先読みしたり幻術をなくしたりする。
「俺は魔使、、、それでいて魔法に憧れを抱いている幼気な青年さ。さて、、、お疲れ様」
心眼で見破り心臓を一突きし、そして
「神王人、、、敬意を込めて、チリも残さず、痕跡すら無くして消してやろう、、、魂すらね、、、お前が一つ誤解していたのは、、、俺という存在がどれだけ異質だったのかということだ。
【魔術創造】 死という概念、、、生きるという概念、、、もはや概念すら否定しよう、、、
否定魔術 不可触。、、、バイバイ。ミウラ。」
「えーいーヤァぁァァァァァア!!」
彼に触れると存在ごと消え去ってしまった。
「、、、さて、、、再戦と行こうか、、、朝奈」
「、、、」
ゆらゆらと近づいてくる元骨。それは近づくたびに威圧感が増していく。それだからこそ感じる。
こいつはとてもつよく、いい相棒になるって。
だからこそ、負けたくないし、ここで旅を終わらせたくない。
「剣術スキル、、、いやつけなくていいか、、、
剣技 魔天無知斬」
「、、、」
ただ素早く遠心力を使って剣を振るう。1秒たりとも油断はしない。俺が1番無敵だと、最強だと思っている相手なのだから。
スピードは互角。力も互角。どんな力も大差がないとはいえ、相手は剣聖、、、勇気の剣というユニークスキルがある。力は知らないけど。鑑定してなくてもわかる。
「勇気の剣は一撃、、、大罪の力となると五発でKO、、、これ俺勝機ないんじゃねぇの?」
先程から後ろに逃げてばっかりだったためついに逃げ道が塞がれてしまった。
「右が左か、、、上か、、、俺なら、、、正面だ。
剣技 縮地」
真正面から突っ走ってくる朝奈に対して俺は居合い切りの構えをする。勝負は一瞬。間合いに入った瞬間全てが決まる。
そして射程圏内に入ったところでーーー
「ハァ!」
俺は思いっきり朝奈に対して剣を振るう。重心をかなり下にすることで一瞬消えたかのように見せる。
「剣技 移流」
すぐさま後ろを取り右横腹を狙って袈裟斬りを放つ。
「、、、」
しかし彼女は分かっていたかのように後ろへ飛び避ける。
「、、、流石、、、俺の相棒だ、、、一撃で終わらせようぜ、、、俺も、、、お前も、、、全力で!
剣技 無天光華陽!!」
「、、、、、、、、、、、」
今二つの攻撃が重なり合う。聖剣によって放たれた聖剣技。そしてなんの変哲もない剣で放たれた彼の技。どちらも同等だが、聖剣技の力はどんどんと強くなる。完全に劣勢へと至る中、彼、、、スイトウは笑っていた。自分の劣勢にではない、この戦いという名の殺し合いにただ喜んでいた。
そしてーーー
「、、、俺の勝ち、、、だな、、、朝奈。」
「、、、ガタッ」
倒れる朝奈を俺は支えて、眠る彼女を見る。気絶しているようだ。
「今の俺の全力を放ってもこれって、、、どんだけ丈夫なんだよお前は、、、でも、、、いいか、、、生きてさえいりゃあー、、、」
「それ私に言ってくれないのはなんで!」
「喋んな戦犯!てかお前途中起きてたよなぁ?気付いてないとでも思ってたのか?んなわけねぇに決まってんだろ?お前のせいで俺死ぬところだったんだが?」
「いや、、、めんね?」
「お前明日から飯マンゴドラの薬味のところだけ食べさせるぞ?」
「なにその地味に嫌な罰⁈なんか、なんかやなんだけど⁈肉食べたい!」
そう叫ぶテオを置いて俺達は朝奈をお姫様抱っこして探索を続けるのだった。
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