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レイラ
こんなところで乱闘騒ぎを起こされても困ってしまう。
なんとか、ボクたちは本妻と愛人を引き離した。
「その女狐の言うことなんか聞く必要はないわ」
本妻のレイラは雲母アスカを睨みつけ息巻いた。
「ああァら、パパはあなたのことなんか、とっとと追い出して私と結婚したがっていたのよ」
愛人のキララは自慢げに微笑んだ。
だが、本妻も黙っていない。
「うるさい。あんたがそこにいる九十九リョウと出来てることは興信所に頼んで調べ済みよ」
本妻のレイラはテーブルに写真をバラまいた。
愛人の雲母アスカと九十九リョウが仲睦まじくラブホへ入っていく姿が連写されていた。
「ううゥ!」
さすがに愛人のキララも顔色が変わった。
「ケッケケ、なるほどねェ。オヤジがこの写真を見たら、間違いなく相続人から外すだろうな」
ヤンキーの一八は楽しそうに写真を眺めた。
「ふざけるな。こんな写真。知らないわ!」
愛人のキララは写真を拾って握りつぶした。
「まァまァ、落ち着いて。この写真のことで鬼堂氏はあなた方を呼んだんでしょうか?」
鰐口警部補がキララに訊いた。
「さァ、あの人は気分屋だから」
愛人のキララはそっぽを向いた。
「遺言書を書き換えるって言ってたのよ」
本妻のレイラがつぶやいた。
『なるほど、だからみなさん躍起になっているんですね』
ナポレオンが笑みを浮かべた。
「むうゥ」かなり混み合っている感じだ。
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