イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいてふたたび愛す

将来の夢

　「うーん。私、頭悪いし身体動かしながら仕事覚える方が向いてるけど、看護師は昔お医者さんごっこばっかりしていたからその名残かな？」

　「何それ？お医者さんごっこして、看護師してたからなりたいの？」

　「ううん、違う。遊んでいるときはいつも医者だったの。医者になりたかったから。理由はお金持ちになりたいから。恥ずかしいけど、母子家庭で貧乏だったし……」

　「そうだったね。今はそんな感じしないけど、大変だったんだ？」

　「自分では大変とは思っていなかったけど、お金がないのは生活からわかっていたし、お母さんの苦労も見てきた。できるだけ、安定した職業で手に職をつけたいとは考えたかな」

　「看護師はそれならいいんじゃない？紫本人の血が嫌いというのを克服すれば夢は叶うかもね」

　「夢が叶う？どういうこと？」

　「医者が金持ちなら、医者と結婚すればいいじゃない。看護師になれば、その機会はあるかも知れないよ？そしたら、夢が叶うでしょ？」

　小首をかしげてこちらを見る、里香子。美人なんだよね。なんていうか、一重の涼しげな目元に高い鼻。整ってる。それにスタイルがいい。背も高くて大人っぽいの。