新しい生活

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 「君のお父さんの家庭のこともあるからね、叔母さんは君に申し訳ないと思っていたらしい。お金の援助も申し出ていたそうだが、お母さんに断られて、はじめて相談されたのが君の就職のはなし。それで力になろうと決めたらしいよ」  「わかりました。院長何も知らなかったとはいえ、いろいろありがとうございました」  頭を下げる。  「いいんだよ。それで、藤野総合病院に行くようにお母さんを説得しなさい。後のことは、心配しなくていい。おそらく、費用もすべて叔母さんがもってくれるだろう。君のお父さんの罪滅ぼしだといつも言っていたらしい。院長から聞いている」  「そうだったんですね。分かりました。そうします」  「ちなみに、ウチの親戚に当たる光琉君は整形外科だよ。これから週二回くらい非常勤こちらの病院にも来てもらう予定なんだ」  「……はあ」  全く興味が無いので、変な返事になる。  私は院長に挨拶をすると、一旦寮へ帰り、夜勤明けで泥のように眠った。    
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