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「結婚できないって言っているのに、どうして追いかけてくるの?!」
私たちはまた同じ台詞を役者のように繰り返す。
どうしてこうなるかな。
「ふん。何とでも言ってろ。紫、お前は本当は俺が好きなんだよ」
「ねー、あなたから逃げてきた私にその台詞?私より歳上なのに、馬鹿なの?」
「なんだと⁉️整形外科のジーザスと言われた俺に失礼だぞ」
「おべっかを真に受けるなんて、だから馬鹿なんでしょ」
「お前こそ、馬鹿だろ。走れもしない足で全力疾走。また、しばらくびっこ引く毎日に逆戻り。看護師の癖にどうする気だ?働くため北海道まで来たんだろ?」
意地悪な笑みで私を上から見る。
「あーあ。残念。どうやっても俺から逃げられないんだよ、紫」
こんなはずじゃなかったのに。やっぱり運命なのかな?
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