目覚まし時計

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“ちょっとだけ、予想してたんだ…” マミコは心の中で思った。 昨日の骨董品店へ行った。 だけど、お店がなかった。 住宅街の中なので、どこも風景は似ている。 もしかしたら、一つ向こうの道だったかもしれない。 そう思って近辺を歩き倒した。 だけど、お店を見つけられなかった。 「これ、知ってる、ホラー漫画で読んだことある」 予感していなかったわけじゃない。 幻でも見たんじゃないかと、少し思っていた。 だけど本当にお店が見つからないと、勘弁して欲しいとマミコは思った。 一度、家に帰って作戦を練ろう。 そう決めて歩いていると、知らないマンションのゴミ捨て場が目に入った。 『当マンションの住民以外のゴミ捨てを禁ず』 貼り紙が目に入った。 マミコはキョロキョロと辺りを見回すと、そっと人形を置いた。
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