第一話「神の判決」

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「あるに決まっているだろ」 アラタの内心としては、冤罪をかけられたようなものであり、真実を知りたいというのは当然の行為であった。 「どうしたら分かるんだ?映像でもあるのか?」 どうせ確かな情報は得られないのだろうとアラタは考えていた。 「まあ〜そんな感じかな?天界の人はね?見てきたものを誰かと共有したり、見ている人の考えていることがわかったりするの。それを使えば、今の君に、私が見てきた生前の君を見せることができるのだよね〜」 衝撃だった。まさか能力なんてものが、あるなんて考えてもいなかった。 アラタは素直に感心していた。それと同時に、その能力を使いたいとも考えていた。 「……決めた」 アラタが女性の方を見て頭を下げ、手を差し出した。 「お願いだ!教えてほしい!そして知りたい、死ぬ前の、殺人鬼だったという僕のことを!」 そう言うと、女性がにっこりと笑って手を繋いできた。 「お〜け〜。それじゃあ…… "絶対に変えてはいけない過去" に行こうか」 女性は不気味に笑った。 そう言った瞬間二人は光に包まれ消えていった。 一人残った神様は (我はずっと空気だったな) そう思った。
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