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泣きながら探し回って翌日公園に行くと、ネックレスはロバの首に掛けられていた。
「結菜、見つかってよかったね」と母が外そうとしたが、幼い私はそのロバがネックレスをしているのがとても似合っているように見えた。
「ネックレス、ロバさんにあげる」
そう言って、折角見つけた自慢の作品をあっさり手放してしまったんだ。
次に公園に行ったときには、ネックレスはもう無くなっていたけれど、後悔はしなかった。
代わりに、隣のパンダに何もあげるものが無いことを気にしていた私は、
「パンダさんには、これをあげるね!
さっきそこで拾ったものなんだけど…キレイでしょ?」
そう言ってパンダの頭に、欠けた王冠を乗せた。
今思えば、あの王冠は商店街の仕掛け時計の人形が付けていたものだ。
当時すでに商店街は寂れかけていたから、時計は動いてはいたがボロボロだった。
外れて地面に落ちていたものを、私は拾ってパンダにプレゼントしたのだ。
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