女王陛下 フランSide

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 私はポカンとして女王陛下を見つめた。  ――王子?  どこに王子が登場したのだろう。私は話の意味がわからなくて女王陛下をひたすら見つめていた目を伏せた。あまりに見つめすぎると失礼だろう。 「ジョージ、今日はフランを馬に乗せてライラックの木とりんごの木を飛び越えたわね。見ていたわ。あなたすごいわ。あなたの能力を引き上げてくれる女性についに出会ったのね」  私はジョージを振り返った。ジョージは顔を赤らめている。 「あなたは候補でいいわ」  女王は小さくつぶやいた。  ――ヘンリード校の3期生でいいということですね……。良かった。 「スルエラは本気よ。リサが飲み込まれたのかどうか、あなたは真意を確認してきてくれるかしら。彼女はあなたの母親を救おうとした。公爵家を救おうとしたわ。彼女の正体がスルエラにバレたら、おそらく彼女の能力もスルエラは欲しがるわ。リサが危険になる。あなたの元婚約者はとんでもないイカサマ師だけれど、あなたの祖父はそれ以上だったと聞くわ」  女王陛下はグッと身を乗り出してきた。
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