女王陛下 フランSide

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「スルエラに私たちが仕掛けたことを気づかれてはならないの。部外者が下手に動けないの。あなたなら、リサとミカエルの間に何が起きているか真実を調べることができるわ。できるかしら?」  私はうなずいた。 「祖父の名にかけて、イカサマ師には今度は負けませんわ。祖父が海賊まがいのことをしていたことは事実です。スルエラはその頃から祖父の敵ですわ。つまり、ロベールベルク家はまんまとスルエラにしてやられるわけにはいきません」  私はキッパリと宣言した。 「そのいきよ、フラン嬢。ルイがロベールベルク公爵家に潜んでいるわ。彼と連絡を取ってうまくリサとあなたが入れ替わって、ミカエルと会うの。そしてリサとも会話するのよ。うまく行くことを願っているわ」    嵐のような早さで女王陛下と私の会話は終わった。  唯一疑問が残ったのは「王子」に私は会ったこともないということだった。だが、今晩は城の部屋に泊まって、明日の朝早くにローダン卿が用意した馬車でロベールベルク侯爵家に行くのだ。よく分からなかったことをくよくよ考えている時間はなかった。  私はジョージに女王陛下にお会いした時の礼儀作法について、コンコンと説教をした。
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