ゴブリン・蜜蜂・謎の呪符

6/6
前へ
/6ページ
次へ
 孫である次期当主が書架部屋を出ていってから、大魔導師は北向きの窓から顔を出して石造りの庇を見上げた。石組の隙間から蜜蜂が忙しなく出入りしている。 「新たな女王が……供を連れて巣立ったのだな」  そうして年輪を刻んだ思慮深い顔に慈悲の笑みを浮かべ、若葉に彩られた豊かな領土に視線を馳せた。                             <終わり>
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加