![d06cc80c-3b99-4903-94b4-02531b1baaf6](https://img.estar.jp/public/user_upload/d06cc80c-3b99-4903-94b4-02531b1baaf6.jpg?width=800&format=jpg)
まだ何も成していないのに、貴女は大きな勲章をくれた。
「夏に向かって背伸びを続ける君の姿勢が好き」
そう言ってくれて。
春風と共に歌い乱舞している桃色黄色の花びらたちとは一線を画すオレンジ色のはなびらが、まるで吹き付けてくる風に逆らいながら飛翔するかのような花姿をしている、豪華で濃厚な色の勲章だった。
強い意志が中心を貫いた。
燃える赤茶の筋は大気へと
迸り、それが僕の視線の先に燃え移ると、沈みこんでいた思考を炙り焼きにして、しぼんだハートを熱っぽく叩き続けた。
「燃えていて?」
願いよりも確かな期待。
「水を吸い上げ、大気に逆らい、どこまでも濃く燃えていて?」
頷いた僕は、照りつける陽の光を浴びながら、勲章を髪に挿したんだ。
題名 『勲章を髪に挿す』
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この作品は写真に写ってるガザニアの花からイメージしたものだよ。
ガザニアは南アフリカ原産の花で、和名を勲章菊って言うらしい。この2つから南の戦士と勲章って感じのイメージを持たせてみた。ちょっと熱量の高い詩になったかな。写真の花自体が熱っぽいからね。
ポット苗で買ったんだけど、ポットに入っている時点でこの花は咲いてたんだ。春の色じゃ無いな~とか思いながら買った(笑) 眩しいぐらいの真夏を思わせる色は好きだね。
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