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妻になった女騎士(7)
ローズマリー「先生だって、どうすればいいんだろうねぇって言うかもしれないじゃない、ファニー」
エーファ「……先生であれば、そう答えてくれるかもしれない」
「………」シュテファニーは同じ顔をしたまま黙っている。
「アンが……無事に王都へ着いていて、先生と出会えていたなら……いいのだけれど。あの後、どうしたのかしら……」
エーファは考えつつ、発言した。
「………腕の傷、大丈夫だったかな……」
ローズマリーは思い出したらしい。
エーファ「…鎧通しだと、盾で防がない限りは大抵の鎧を貫いてしまうもの……」
ローズマリー「城まで戻れたかな…ちょっと、心配って……どうして、今になって話しているんだろ。…変なの〜」
エーファ「…それが自分に何らかの影響を残しているからに他ならないよ。もっといえば、その出来事が自分自身の一部となっている、と考えても差し支えはないと思う」
「………」
シュテファニーは、まだおし黙ったままである。
「……ローズ、あったかい」エーファがほほえんだ。
ローズマリー「ん?…うん。あたしさ、体温高いんだ〜。…ファニー、ユリしゃんって、どう?体温低い、高い?」
「!!へ、え…えっと……。わ、私よりは…僅かに低いかな。…主殿のお尻の温度が好きで…こう…頬をつけてのぅ……」
出し抜けな質問にシュテファニーは答えた。
「………女の意見、だね」
エーファは冷笑まじりに返した。
シュテファニー「ふぇ!?な何が!?」
ローズマリー「………。ねえねえ…なんで、今のが女の意見なの?」
エーファ「ユリさんのお尻に頬をつけれる…との発言は、下着をはいていないユリさんへファニーが密着している…ということになる、でしょう?」
「!!!……はぁーー。そうか……そういうことか……ファニーってば……」
ローズマリーは困っている。
シュテファニー「え!?……ええ?なんじゃ?ええじゃろに?私とユーリは夫婦なんじゃし、一緒に寝ておるし、日々愛し合っておるし……言うてはならんことにゃの??」
「はいはい、知ってるよ。…そうだね、ファニーの言う通りだって。それじゃあ、あたしと交代ね〜。エーファをぎゅっとしてあげてちょうだい」
あきれたローズマリーが言った。
「!?わ……私がであるにょ?」シュテファニーは驚いている。
「あたしの次はファニーでしょ〜。…はやく、はやく〜」
ローズマリーはシュテファニーを手招きして自分は椅子へ座った。
「う……うむ。いいけど……」
シュテファニーはもじもじしながら立ち上がった。
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