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寝所
両者の声のみのやり取り。
シュテファニー「……なぁ、主殿よ…そちらへいってもよろしいであろうか?」
ユリウス「…いいよ」
布がめくられる音がしてから、モコモコという音が続く。
シュテファニー「身体はどう?…どこか痛む?」
ユリウス「どこも痛くない」
シュテファニー「そう…では、いざ参るぞよ…」
モコモコという音がする。
ユリウス「……ようやく来たね。いつも密着してくるのに…なかなか来なかったから…」
シュテファニー「…ユーリ、苦痛にたえておるのかな…と…」
ユリウス「気をつかってたの?…じゃあ、僕も」
シュテファニー「あっ……はっうっ…」
ユリウス「…可愛い顔が近いな」
シュテファニー「か、髪、くすぐったい?縛るべきじゃろうか?」
ユリウス「…このままでいい。いい匂い、するから」
シュテファニー「……」
ユリウス「……」
シュテファニー「…なぜ、黙ってまうんじゃろう……?」
ユリウス「好きだからだ。…いつも…離れないで、いてくれるなぁ……」
シュテファニー「ユーリだってぇ…」
ユリウス「……うん。…ファニーがいなければ…僕はどうなっていたのかと…考えることが多いんだ…」
シュテファニー「……」
ユリウス「大好きだよ……」
シュテファニー「…あっ…あ、うん…私も…だい…しゅきぃ……」
ユリウス「…………。…愛してる」
シュテファニー「…!!耳元…だめっ…じゃあ…」
ユリウス「何がどう、だめなの?そっちから、くっついてきて…」
シュテファニー「そそ、その通りなんじゃけど…か、身体全体が、どどど、どうしてか、脈打つのね…。はぁあ……こ、この気持ちぃ…どうしたら…いいのじゃ…?」
ユリウス「どうしたら…って、自然にまかせれば…」
シュテファニー「…ああ、ああ…ぁっ…あふぅ…」
ユリウス「……。僕も同じなんだ。こうやって、二人きりでいると…胸が切なくなって…ドキドキしてきて…。自分でも、自分をわからなくなってくる……」
シュテファニー「…わ、私と同じにゃの…!?」
ユリウス「そう。もう、一緒。…僕も、好きで好きで…たまらない」
シュテファニー「ユーリ…!」
ユリウス「ん…?…ッ!!…んっ……んんっ……」
シュテファニーには、一方的に口づけしてしまうという癖があった。
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