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女騎士たち
四人の女たちは縦に列を作り、灰色の石畳(いしだたみ)を進んだ。
すれ違う教官へ四人は立ち止まり、道を譲った。
教官が歩き去った後、四人は再び歩き始めた。
無言の四人が外へ出ると、黄土色の地面となった。
行き交う騎士団員たちの姿がちらほらと現れた。
女騎士「…はぁ〜〜、つかれた!…キサマらはそこにひざまずいてろってか?ぁぁん、叩き潰すぞ!こら!」
別の女騎士「ほんと、無駄な気疲れっていうの?…ぁーー肩こったわ〜…やってられっかってーの、あの馬鹿が!」
さらに別の女騎士「今日は事務員さん、やたらと頑張ってたよね?」
一人目の女騎士「なに、アイツ!?キサマら、キサマら…て、うるせぇんだよ!お前のどこがそんなに偉いんだよ!?いっつも、偉そうにしててさ、ホントにイヤなヤツッ!!」
三人目の女騎士「まあ、まあ。あれしかできること、ないのだし…」
二人目の女騎士「口だけで他には何もできないんだもの…団長の前でも、アタシらをとっちめて、気持ちよくなりたいんでしょ?」
一人目の女騎士「あはははははは…だよね〜」
シュテファニー「ちょっと…口を慎みなさいよ」
二人目の女騎士「いいじゃない。事務員がここにいるわけでもないし。…ファニーだって、ガチガチに緊張してたでしょ?」
ファニー、と呼ばれたシュテファニー「…まあ…それは、そうだけれど…」
二人目の女騎士「アイツの性格ならさ、もっと…ちっちゃなコトをグチグチグチグチ言いそうなんだけど……今日は、そういうのなかったね」
一人目の女騎士「……機嫌よかったんじゃないの〜?あのやろう」
三人目の女騎士「ふふふ……まさにしてやったり……」
ファニー「…んーーー」
四人は道を曲がった。
同じ大きさで建てられた平屋がいくつも見えてくる。
その前には口ヒゲのある男が立っていた。
男が言った。
「…おう、ちょうど…四人…揃っているな。…知っているだろうが、お前達へ与えられた任務について、これより詳しい説明を行いたい。……ということで…ハンフシュテングル君、ミュラー君、アマン君、ロブジョワ君……私へついて来なさい」
「「「「…ハッ」」」」四人の返事には多少のばらつきがあった。
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