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拓さんは
仕事でもプライベートでも
基本的に悩むことなく即決する人で
私は逆に欲しいものが
決められずにウジウジと悩んでしまうタイプ。
だから
なんでも悩まずに
即決して選べる拓さんが羨ましく思う。
「こっちはお前」
「え？」
小さな
箱を手渡されて
中を開けるとそこには
赤いリボンの髪留めが入っていた。
「会食をキャンセルしたご褒美だ」
「……」
「唯花？」
「……私、プレゼントとか初めてもらって、こういう時、なんて言えばいいのかわからなくて……」
妹には
毎年当たり前のように
誕生日プレゼントと
クリスマスプレゼントがあったけれど
家族の一員として
認められていなかった私は
一度ももらったことがないから
こういう時どうしていいのかわからない。
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