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「えっと、そうだなー。んー」
「唯花。その質問は、特別に俺自らが答えてやるからよく聞け」
「え?あ、は、はい!」
気づけば
秘書室にいた社長。
よく聞けと真剣な表情で
言われて思わず私はその場に起立していた。
「俺には高校の時から好きな人がいる。今も変わらずにその人が好きなんだ。ただ、残念なことに相手は俺の存在にも気持ちにも全く気づいていない。」
「そ、そうなんですか……」
あれ……
なんだろう……
自分から振った
話題の答えに胸がチクリと痛んだ。
「だが、諦める気は微塵もない。俺は昔から欲しいものは絶対に手に入れる主義だからな。……たとえ、どんな手を使っても、必ず。と、いうわけでこれからも俺はくだらない会食には行かないし見合いもしない。」
「はい……」
「わかったな?」
「さ、最善を尽くします……」
そっか……
それで社長はいつも
裏がある会食は頑なに出席しないんだ……
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