8/15
前へ
/110ページ
次へ
声に驚き下を見れば 眠っていたはずの社長の目が開いていた。 「起きていらっしゃったんですか?」 「……いや、今起きた。どれくらい寝てた?」 「15分程度だと」 「まあ、仮眠にはちょうどいいくらいの時間だな」 起き上がった社長は 大きく背伸びをして 椅子に座り中断していた仕事を再開する。 仮眠中に いいアイディアが 思い浮かんだのであろう 社長の表情は心なしか穏やかに見えた。 「唯花、会食の件断っておけよ」 「ですが社長」 「くどいぞ。行かないと言ったら行かない。今日は家でスタミナがつく料理を食べたいから作っておけ。9時までには帰る」 「……わかりました」 「コーヒー」 「すぐにお持ちします。」 .
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

229人が本棚に入れています
本棚に追加