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「よし、これで大丈夫だ」 1日の 仕事を終えて スーパーで夕食の 買い出しを済ませた私はマンションへと帰る。 社長の元で働き始め 給料をいただくようになってから 貯金もでき自立する目処ができたため ここを出て 一人暮らしをする旨を 社長に伝えるなり 速攻で却下されてしまい そのままズルズルと社長の マンションに居候させてもらっている私。 会社でも プライベートでも 社長の傍にいて頼り切りな私。 「このままじゃ、ダメなんだけどな……」 そんなことを 小さくぼやきながら 鍵を開けて中へと入ると 真っ白い猫のアメが出迎えてくれた。 「ただいま〜アメ」 ゴロゴロと 喉を鳴らしながら 私に頬ずりするアメは あの雨の日に私と一緒に社長に拾われた猫。 あの時は 生まれたばかりの子猫だったのに 今では立派な大人の猫へと成長していた。 .
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