はらはらと舞い散るその先に

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はらはらと舞い散るその先に

満開の桜が見ごろを迎え、ふと見上げるとそこには一面、薄桃色の桜が咲き乱れていた。その美しさに見惚れていると、春風が吹き木の枝が揺れて桜の花びらが空へ舞い上がる。 風に吹き上げられた花びらは、はらはらと宙を舞いやがてゆっくりと地面へ舞い落ちた。地面には散った桜の花びらが絨毯のように敷かれ、桜色の道が出来ていた。 その道を視線で辿り顔を上げると、その先に1人の女性が立っていた。 彼女は柔らかな笑みを浮かべ、優しくこう言った。 「桜……綺麗ですね。でも、すぐに散っちゃうから……目に焼きつけておかないと…」 そしてまた彼女は桜を見上げる。 「そうですね…」 紡木(つむぎ) (しゅん)も桜を見上げて答えた。 これが2人の運命の出会いだった。
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