こんなフィギュア付きプラモがあったなら。

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 生活をスリム化(要は節約)するために、タカヲはマイカーを売り払った。  たまに車が必要になったら、黄色い看板が目印のカーシェアリングを利用している。  スマホで簡単に予約できるし、十五分単位の料金設定なので、無駄がない。  何より、レンタカーのように窓口での煩雑な手続きが無いのがいい。  ある日。  実家から独立する妹の引っ越しと運搬を手伝うことになった。  今までどこにどうやって溜め込んだのか謎だが、引っ越し荷物は結構あり、2tのトラックの手配が必要だった。さすがに近所のカーシェアでトラックは扱っていない。ネットでレンタカーを探し、予約する。  予約はできても、書類記入や免許証のコピー、支払いは店頭だ。  当日朝。  手続きが面倒だなと思いつつ、レンタカーの事務所のドアを開けた。 「いらっしゃいませ。」  カウンターに座っていた制服姿の女性が立ち上がり、応対する。営業用とはいえ、笑顔のお出迎えは嬉しい。  タカヲは一通りの手続きを終え、既に入り口付近に停めてある2t車をぐるりとチェックし、運転席に乗り込む。  実は、2t車の運転は五年ぶりくらいで、少し不安があった。  彼は道中ずっと超ゆっくり安全運転でハンドルを握り、引っ越し作業を終えた。  その日の夕方。  レンタカーの事務所に無事帰還。  事務所の入り口に車を停め、返却手続きを行う。 「ありがとうございました。」  制服姿の女性が入り口まで笑顔で見送ってくれた。  そのまま店内に戻ると思いきや。  彼女はきりりとした表情でトラックの運転席に乗り込み、ドアをバタンと閉める。  その一連の動作の最中、制服のスカートから、すらりと伸びたおみ足が偶然目に止まった。  窓を開け、顔を出して後方を確認しながら、バックで操り、ぎっしりと停まっている車列の隙間に、スー、ピタッと2t車を納めた。  タカヲは、アホのように突っ立ってその様子を見ていた。  制服姿で颯爽とトラックを操る姿を見て、彼は自分の中に何かが芽生えたのを感じた。  カーシェアもいいが、たまにはレンタカーを借りて見ようと思った。  この話には、特に続きも発展もない。
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