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「はい。いつものお時間ですね。お迎えにあがります」
従順な嫁のフリをしておいた。
『わかっているじゃないの。だったらいいわ。遅れたら承知しないからねッ!』
「早めに伺います」
結局美晴に文句が言いたかっただけのようだ。一日一回は嫌味を言わないと気が済まないのか。
つまらない人間たちだ。これまでいいように使われてきたのが悔やまれるが、人生まだまだこれからだ。
証拠を集めて今まで散々虐げられてきた分の慰謝料をもらって、完全勝利で離婚し、復讐してやる――
※
それから美晴は今までと変わらぬ日々を過ごした。口うるさい義母からの嫌味、夫のモラハラ、性的DV等、証拠はたくさん揃ってきた。
更に久次郎について情報を集め続けた結果、念願の500Pまで貯めることに成功した。ついに愛人の情報閲覧ができる!
パートを終え、大急ぎで家に帰って早速復讐アプリを開いた。
500Pを利用し、愛人情報の閲覧をタップする。
画面が切り替わり、愛人のステータスが画面に映った。
そこには――…
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