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角も伸び、牙も鋭くなってきた。
『まずいぞ、奴の覚醒が始まっている』
「ハニワン…、魂力注入してくれ…
あいつをぶっ倒す!」
僕の中にこんなに怒りが溢れた事はなかった。
『…魂力注入!』
金色の輝きを纏った鎧は目にも止まらぬスピードで奴の腕を切り落とし彼女を救った。
「ギャーーッ!」
「魂滅!!」
袈裟斬りで奴を斬り捨てた。
悪しき魂に捕らわれていた彼は気を失っていたが元の姿に戻った。
「…良かった…生きてる」
『大和、去るぞ』
ハニワンが『権力者の使いが来る』からと、現場からはすぐに退去する事にした。
「あ!あの、ありがとうございます!」
助けた女性が頭を下げた。
「…怪我してない?彼の事、頼むね
それじゃあ…」
僕はダッシュで人目に付かない場所に駆け込んだ。
変身を解いて一息吐いた。
「ふぅ~、なんとか間に合って良かった」
『…やはり奴らは進化しているのかも知れないな』
ハニワンは戦いの中での違和感を話した。
「どういう事?」
『前の奴は見た事のない攻撃をしてきた…
今の奴は覚醒を始めても言葉を話していた…
昔の奴らは覚醒を始めると、ただ力任せに暴れるだけだった
取り付いた人間の魂に昔とは違う変化があるのかも知れない…』
人間の生活が変わった事で魂も変化してるのかも知れない。
「それって、もしかしたら人間の魂が邪悪になってるとか?」
『そうかも知れないが、違う何かかも知れない…
悪しき魂は分からない事が多い…』
僕はこれからの戦いに不安しかなかった。
本当に正義のヒーローになれるのか?
僕とハニワンの戦いは始まったばっかりだ。
end
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