16人が本棚に入れています
本棚に追加
涼太は私のブラウスのボタンを外し、ブラを引き上げて胸を揉みしだく。
初めての感覚…人に胸を触られるって、こんな気持ちいいんだ…
「あん……」
首筋にキスをされてベッドに押し倒された。
「涼ちゃん…待って…怖い…」
私を真っ直ぐに見る涼太のその目から、ふっと力が抜けた。
「ごめん。翼の覚悟が出来るまで待つよ…俺。」
「涼ちゃん…ごめんね。」
「謝るなよ。俺こそがっついてごめん。」
二人の胸元は、見えない石によって温かかった。
10年後の今日、私は峰岸翼になる。
真っ白なドレスを着て、お父さんとバージンロードを歩こうとしている。
数メートル先に涼太が白いタキシードを着て待っていてくれる。
そんな私達を少し大きなお腹になった唯と、妊婦の奥さんをあたふたと気遣う翔が寄り添いながら見守ってくれている。
ギャルだったお姉ちゃんも、15歳年上の彼と幸せな家庭を築き、今や3人の男の子を持つママだ。やんちゃな甥っ子達をなだめながらバージンロードを歩くお父さんと私に笑顔を向けている。
私達もこの先何年も何年も一緒に歩んで行く。涼太と共に。
そして、この人生が終わってもまたあの真っ白な世界で一緒に過ごせるんだ。
私達の永遠の愛と共に---
-END-
最初のコメントを投稿しよう!