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2つの資料を見比べてながら思案していると、下見に行っていた者がエオリアの部屋を訪れた。
「女王様、良い場所が見つかりました!」
「ほう、どんな場所だ?」
嬉々として報告する部下に、エオリアも期待十分に問い返した。
「はい。今は廃墟となった城で、周囲には花が咲いている場所が多くあります。建物自体は良く管理されていたようで、外敵の侵入も心配ないかと思われます」
「そうか! 安全面に問題ないなら何よりだ。城の内部は、これから構築し直せば良い。早速、先発部隊を派遣するとしよう。三日後には移転を決行する」
「はっ!」
報告を終えた部下は一礼すると、エオリアの部屋を後にした。
「さて、これから忙しくなる。私も準備を始めねば」
エオリアは立ち上がると、脇に置かれた王冠を手に部屋を出ていった。
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